ハムノイズとは電源周波数に起因する、「ブー」という低い雑音。
商用電源が原因の場合、日本では交流電源の信号数である50Hz(主に東側)
あるいは60Hz(主に西側)、及びその倍音がノイズとなります。
照明器具等から発生するノイズは、特に「調光ノイズ」と呼ばれる。
他に、音響機器の内部電源に起因するものも多く、変圧器などのアースやシールドの不具合が原因だったりもします。
ギターなどのエレキ楽器においてもこのハムノイズが発生することが多いので、
電源やケーブル、配線等に注意する必要があります。
このノイズへの対処法は、機器側の処理として、
・トランス等のノイズ発生源に対してアルミや珪素鋼板などで磁気シールドを施す。
・各機器にアースを施す。
・シールド・ケーブルやツイスト・ケーブルといった絶縁処理を施されたケーブルを使う。
・不必要に長いケーブルを使わない。
・電源ケーブルと音声ケーブル、映像ケーブル、その他信号ケーブルを近づけたり、
平行に並べない(交差させる必要がある時は直角に交差させる)。
・平衡回路によって伝送中のノイズを打ち消す。
・電源ケーブルのプラス・マイナスをしてみる(コンセントを逆に挿す、
若しくは電源スイッチが上下に付いているものはそれを入れ替える)。
・蛍光灯などの変圧器に起因する場合は、それらとケーブルやマイクの距離を離す、
またはそれを使わない(変圧器を用いない白熱電球などに換える)。
などが有効的でしょう。
また、ステージにおいては大電流の流れる照明用ケーブルや発電機や
起重機など各種モーターが強力なノイズ発生源となる為、
それらのケーブルと音声ケーブルを近づけない、交差させる場合は間にスペーサー(保護パネルなど)を施し
直角に交差させるといった処置が必要になります。
正弦波に近い倍音の少ないものを「ハム」と呼び、倍音を含んだものは「バズ(Buzz)」と呼ぶことがあります。
語源である「ハム(hum)」は、ミツバチや機械がブンブンと唸る音、鼻歌、ハミング等を意味します。