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マイクの種類と構造について「コンデンサーマイク」

レコーディングで大活躍のコンデンサーマイク

マイクロフォンには「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の大きく分けて2種類があります。このページでは「コンデンサーマイク」について紹介します。

ダイナミックマイクと大きく違うのは、電気を使うという点です。

代表的な構造としてここではコンデンサー型とエレクトレット型を紹介します。

コンデンサー型

コンデンサーマイクはコンデンサーの原理を利用したマイクです。ダイナミックマイクと違って、マイクに増幅回路内蔵したアクティブ構造をしています。コンデンサーとは蓄電器であり、金属板を2枚並行に設置し直流電圧をかけることによって、電極間に電荷が蓄えられるます。コンデンサーマイクはこの原理を利用し、金属板の片側を振動板(ダイアフラム)としたものです。

構造としては非常に薄いフィルム(マイラー)などに金を蒸着させたものや、ニッケルなどの薄膜を整形したものに絶縁した上で円形や角形の金属板に固定したものです。これに直流電圧をかけ、フィルム側の動きに応じた電荷の変化を電気信号として取り出すようにしてあります。フィルム側は可変電極と呼ばれており、ダイアフラムとして利用しています。金属板の方は固定電極と呼ばれています。成極電圧と呼ばれる電極間にかかる電圧は、通常数10V〜100Vの直流電圧(DC)がかかります。

コンデンサーの原理を成り立たせるために真空管や半導体のどの増幅器(アンプ)が必要であり、内蔵する場合が多いです。これらは直流電源によって動作します。真空管マイクやFETやICなどがあり、外付けの電源を使用するもの、ファンタム電源(DC48V)を使用するものがあります。通電の最中にマイクケーブルを抜くと回路を傷つけてしまうため、電源のオンオフ、マイクの抜き差しには細心を払って下さい。

このような構造から、精密で繊細な周波数特性が得られるマイクです。レコーディング以外にも測定などの分野でも使用されます。

エレクトレット型

エレクトレット型はコンデンサーマイクの安価版として広く普及している。例えばダミーヘッド用のマイクや、ワイアレスマイク、ステレオマイクやバウンダリーマイクなどなど。楽器用のピックアップなどもこれに当たります。様々な構造のマイクがありますので、また改めて紹介させていただきますね。

 

 

ダイナミックマイクとの比較

コンデンサーマイクはアクティブ構造のため電気を使います。また、ダイナミックマイクよりもレンジが広く、低域から高域まで緻密で繊細な周波数特性があります。複雑な構造となっています。衝撃や温度、湿度にとても弱い構造となっていますので、管理を怠ると特性の劣化やノイズの発生を招くおそれがあります。デシケーターに保存しなるべく乾燥状態を保つなどして温度の管理を徹底して下さい。

ダイナミックマイクに関してはこちら

主なコンデンサーマイクの紹介

NUEMANN U87Ai

その他コンデンサー型一覧